作り手の体験が生きるから、リアリティが生まれる。タイアップ連載制作シーンから見るConobieの強み

消毒剤や医薬品などを製造する日用品メーカーのサラヤ株式会社さまとは、過去数回にわたりお取り組みをご一緒させていただきました。そして今年6月からは、新連載「新米パパの子育て奮闘記」がスタートしました。仕事大好きな妻・咲季と、5歳年下の夫・風磨が初めての妊娠と出産、子育てに直面する暮らしを描き、ライフステージ別にお役立ちアイテムを全6話で紹介しています。

消毒グッズの正しい選び方。ポイントはココだった!【新米パパの子育て奮闘記vol.1】 | Conobie[コノビー]

連載スタート! 【カワイイ♪年下の夫&キャリアウーマンの妻】 初めての出産&子育て。妻の妊娠をしっかりサポートしたい!

conobie.jp

 

今回は、新連載に携わっているConobie編集部ディレクターの岩堀と、ライターのこちょれーとさん(以下、こちょれーと)へインタビューを実施。実際のタイアップ記事制作プロセスを通じて、Conobieのタイアップ記事制作で大切にしていることをお伝えします。

広告記事なのに、商品の紹介がなかなか出てこない

— サラヤさまとのタイアップ連載では毎回、ユニークなキャラクターが登場し、目を引く記事が目立ちますよね!

岩堀:そうですね。広告記事ですので、ゴールは商品を多くの人に知ってもらい、購買につなげることです。しかし、サラヤさまは商品の認知以上に読み物としての面白さ、ストーリー性をとても大切にされています。過去には、おせっかいなモコモコおばさんが赤ちゃん育児に役立つ情報を教える連載もありました。新連載においても同じようにストーリー重視のご要望をいただいており、それに沿った形で企画案をご提案していましたが、現在連載中とは内容が異なります。

ー 最新企画では年上妻と年下夫が主人公の設定に落ち着いていますが、経緯を教えてください。

岩堀:その後の打ち合わせで「パパの育児をテーマにしたい」とのリクエストをいただいたことがきっかけです。当初は先立った妻のお化けが、それまで家事をほぼしなかった夫に家事を教えるという案も出ましたが、最終的に現在の形に落ち着きました。妻が年上で仕事好き、それを年下の夫が支えるという設定の方が、現代に合ったテーマとして読者が身近に感じてくれるのではと考えたためです。

ストーリー重視の考えは、記事構成にも反映されています。タイアップ記事のコマ数は通常25コマ前後なのですが、第1回の手指消毒アルコール紹介の記事で商品が初めて登場したのは22コマ目でした。仕事の頑張り時に妊娠がわかった咲季が風磨に不安な気持ちを打ち明け、彼がその気持ちを受け止めるといった夫婦のやりとりに重きを置いています。

夫婦間のコミュニケーションは第1話でも特にこだわったところです。サラヤさまからは「咲季と風磨の感情の動きを誰が読んでも不快にならないように描いて欲しい」とのご要望をいただいており、ライターのこちょれーとさんと話し合いながら制作を進めました。

サラヤ様タイアップ舞台裏
初めての妊娠、出産。産後の生活に不安を抱く咲季。風磨が優しく受け止める

— 新連載のライターにこちょれーとさんを選んだ決め手は何だったのでしょうか。

岩堀:人物の表情をいきいきと描くのが上手なことです。2020年にConobieが行った復職特集で彼女が書いた記事があるのですが、久々の復職に戸惑いつつも、前向きな気持ちで先に進んでいこうというこちょれーとさんの気持ちがリアルに描かれていて、引き込まれました。この記事を読んで以来、私はこちょれーとさんのことをずっと気になっていたんですよ。

社会との疎外感から抜け出したい…!ほんの少しの勇気で、見える世界は変わるんだ。 | Conobie[コノビー]

育児が落ち着いて自分の目が社会に向く時がある。 働いている人は何となくキラキラ見えて、自分は何も持っていないと不安になっていました。 そんな私に突如現れたチャンス。 ほんの少しの勇気で小さな光が見えてくることも、あるかもしれません。

conobie.jp

 

岩堀:実際に今回のタイアップ記事を見ていても、咲季と風磨がこちょれーとさんにひょう依しているかのような仕上がりなんですよ。

こちょれーと:岩堀さんからいただく依頼メールはとても丁寧で、「このコマにはこんな情報を入れてください」といった短いメモもあり、描きやすい状況になっているため、基本的に私は依頼通りに制作を進めてますが、頭の中でキャラクターを動かしながら、より自然に見える形での言い回しを提案するようにしているんです。

作り手の育児体験が大きな強みになる

— 広告記事制作におけるConobieの強みは何だと思いますか?

岩堀:もともとConobieの主力コンテンツは、ライターさんが日々の育児で感じたことや学んだことなどを描く「体験談」です。情報を淡々と発信するのではなく、記事からはライターさんの日常生活や感情の動きなどを垣間見ることができ、読者の共感を得やすいのです。こうした体験ありきのコンテンツの制作実績が広告記事にも生かされていると思います。

こちょれーと:私は広告記事制作を担当するのが初めてなのですが、自分の体験を記事に盛り込めることが嬉しかったですね。私の中にある「こうすればよかった」や「こうしておいてよかった」といった体験が読み手の役に立つ。その点にやりがいを感じます。

岩堀:サラヤさまに限らず、制作側の体験エピソードを記事に盛り込んで欲しいといったリクエストはよくいただきます。私にも妊娠の嬉しさと仕事との両立不安の経験があるので、その点を記事に反映しましたね。第2話では悪阻のシーンがあるのですが、表現やセリフではこちょれーとさんの実体験がかなり生かされています。最初にいただいたラフを見て、咲季の苦しそうな表情がリアルすぎて驚きました。

サラヤ様連載タイアップ_漫画_つわり

こちょれーと:私は双子を含む4人の子どもがおり、合計3回の妊娠を経験していますが、いずれも悪阻はひどく、お風呂上がりの長女の髪から漂うシャンプーの香りで吐きそうになっていたほどです。夫がペペロンチーノを作ってニンニクの香りを漂わせた日にはもう……(涙) 競泳選手が鼻に水が入るのを防ぐ鼻栓(ノーズクリップ)を着けてしのいでいました。

チームメンバーを巻き込み、いろいろな考えを聞いてフラットな視点で記事を作る

ー 広告記事の制作で心がけていることを教えてください。

岩堀:大きく分けて2つあります。1つ目は、読者が読んだ時に違和感を抱かないようにすることです。たとえばとあるシーンで登場人物のセリフを決める時、「普通はこういう発言をしないよね」と思わせてしまうと記事の印象が悪化し、クライアント企業のイメージにも響きます。なので自分の感覚だけで進めず、チームメンバーに「どう思う?」と質問をして、いろんな人の考えを参考にして記事構成やセリフを決めていきます

また普段からSNSを活用し、わからないことはアンケートを取って情報収集をしています。私は男の子3人のママなので女の子を育てたことがありません。そんな時には女の子がいるパパママに「これって、どうなの?」と聞くことにしています。

2つ目は、広告に限らず、全てのコンテンツはエンタメだと思っているので、読み終えた時に「面白かったな」「楽しかったな」とポジティブな感情を抱いてもらうように心がけています。パパママは、子育て中の忙しい時間にわざわざConobieの記事を読んでくださっているわけですから。登場人物の状況や発言に共感し、記事の内容を身近に感じてもらうような記事構成やキャラクター設定をするように意識しています。

メールマガジン登録フォーム